“ザ・ビジョン”(ダイヤモンド社)

という1分間マネジャーというバカ売れした本の著者ケン・ブランチャードの本。
ビジョンとは何か?どう作るのか?というお話。どう組織に定着させるのか?といった記述は期待ほどではないが、ビジョンというきわめて曖昧な概念にしっかりとした骨組みを与えてくれていると思う。とにかくわかりやすい。
以下中核となるメッセージ。
ビジョンは以下①②③から構成される。
①有意義な目的 “なぜ”
わが社の存在意義はなにか?われわれの使命は何なのか?

②明確な価値観 “いかに”
目的を達成するために、日々どのように行動すればよいかを教えてくるものが価値観
では、どうやって自分の価値観を明文化するか?
“自分が一番愛着を感じているものは何か?”
“自分の信念は何か?”の何かにあたる部分が価値観である。
1)ある重大な決断をひとつあげて、決断にいたるまでにどんな要素を考慮にいれたか?
2)誇りに思っていることは何か?
3)危険に直面したとき、どんな理由があれば、逃げずにぶつかっていけるか?
この3つがその価値観を探し当てるきっかけとなる質問。

③未来のイメージ
現状に対する率直な認識-現実の直視をまず見ることは大事なのだか、最終結果のイメージをすることも同様に重要である。

目標とビジョンは違う。ビジョンと目標を見分けるには、次に何がくるか?と考えたとき、目標のあとにはまた別の目標がある。あくまでビジョンは到達地点である。

自分の死亡記事を書くことで個人のビジョンを発見していくというのは、決して新しい考えではなく、いろんな機会に聞いたことがある。高校生の頃、哲学書を読んで達した自分なりの結論は、やはり(精神的な)死(を意識すること)が生の始まりであるということ。