「風通しのよい会社ですか?」

風通しというと大抵、人がちゃんと考えを発することができる、ということに関係していることだと思う。風通しが悪いというのは、沈黙が多かったり、自己規制して発言を丸くしたり、相手の立場に立ちすぎて遠慮して物を言わないという現象があるが、コンサルティングの現場では、これは定量化しにくい。まあ、会議に参加して、誰がどれだけの時間話しているかを測る程度が私の知る限界である。

普段自分たちはどんなコミュニケーションをしているか?
それがどう自分たちの行動に影響をあたえているか?
自分たちはコミュニケーションをどう考えているか?

そういったことを、幽体離脱したところから、話をしてみるという試みがあるそうだ。
「メタ・コミュニケーション」という。つまりは、コミュニケーション自体についてコミュニケーションすることだ。

おそらく、だれもがコミュニケーションの重要性というのは、否定しない。それは人間関係の礎になっているからだろうが、その重要性の割には、そのコミュニケーションを対象にして話がなされることはない。まあ、飲み会でも行きますかという程度で、会社からつく予算を使うのがよくあるパターンである。