早いけど、今年出会った良書ベスト3

-番外「世界史年表・地図」(吉川弘文館
過密出張スケジュールの合間を縫って、各国の歴史名所を物見遊山して自分の未踏領域を狭めていくだけではまだ片輪走行で、世界の歴史を(時系列でなく)横断的に見る視野がないと両輪走行にはならない。
この世界史の副読本(?)の真骨頂は「見開き2ページで、全世界の歴史を横断的に一覧できる点」に尽きる。素晴らしい。
例えば、アメリカ大陸が発見された時、今のドイツではフランクフルト大学が設立されて、アメリカにペンシルバニア大学が出来た3年後に日本では将軍・徳川吉宗が亡くなったり、中国の清がアヘン戦争をやってるときに、あのカメハメハ王がハワイを統一したりと、それらに何の因果がなくとも、世界の歩みの非同期性とその組み合わせのギャップに興味深さがある。あれだけ世界は非同期で進んでいたにもかかわらず、今は相対的に同期化の方向だ。レファレンスだから番外なのだが、兎に角「思考を飛ばしてくれる」良書。