「ドラッカーの遺言」

「年功序列はもはや障害に過ぎないが、終身雇用は残すべき。但し、人材の流動性の確保は必要。」という一文だけがなんとも気になる。日本企業の経営を礼賛して来ている著者も今後、年功序列だけはやばいと。

ところで先日、半導体関連企業の主力サプライヤーである某金属加工メーカーにいってきたが、熟練工の人の最後の武器は視覚だと話を聞く。要するに 加工という分野はきわめて装置産業化が進んでしまって、削るのはもう機械の仕事になっている。その仕上がりの良否見極める目が熟練工の仕事になっているという現実。稀有ずる仕事や磨くという仕事は1年訓練すれば新人でもできると、言っていた。一方で、いわゆる熟練の人は年を取るに従い老眼という健康上の問題にも直面することがあり、引退後そのまま雇用というのケースは少ないと思われる。マスコミで言われているほど、熟練性の仕事というのは人にゆだねられる領域が多いわけではないと。