中国はスケープゴートかスプートニクか?

ニューヨーク・タイムズ紙でのT.フリードマン氏("The World is flat“の著者)のコラムで、米国上院・下院のコントロールを取り戻した民主党がいよいよ中国に切り込む、という話。そして08年の大統領選挙の争点に影響を与えるのは、中国と。06年はイラクだったが、民主党からすればもう「米国疲弊材料」でしかないイラクなんてとっとと無視して、ホワイトカラー・ブルーカラーの仕事を奪っている中国の勢いをなんとかせねばということなんだろう。
その際の、切り込み方が2つあるという。一つは、中国が全部悪いんだ!という切り口で、中国をスケープゴートにして、強硬路線をとるというもの。もう一つは、人工衛星スプートニクで米国に先行したソ連を中国になぞらえて、米国のいろんな体制を変化させて対応しましょう、というアプローチ。いずれにしても、中国そして、遅ればせながらやってきているインドは米国全体に危機感を醸成させている。結果的にだが。経営的に言えば、まさにイノベーションのジレンマでいう「下からの攻撃」。はて、日本は国全体としては中国への危機感は薄いようになんとなく感じるのだが。