変化への抵抗と変化の胎動

  • 今がいい、と思っても現状維持を望んでも、自分の足元の環境は変化を要求してくる

変化への抵抗を始めたときが崩壊の始まり(詠み人忘れた)

  • 労働市場における「不可逆な変化」への胎動

 パソナは派遣社員に対する交通費支給を6月に制度化した。対象は一部に限るものの、同業大手では初の試み。パソナは現在、長期派遣社員として4万人の登録者を抱えるが、うち東京23区、大阪市周辺、名古屋市に通勤する約2万人を対象にする。パソナが派遣先企業に交通費も請求し、派遣社員に渡す。派遣先企業が支払いを拒否した場合には、パソナが月額3,000円を払う。

企業側のパソナ外し圧力アップか、パソナ側の派遣社員の吸引力アップか、いずれにせよ、現在の人手不足は恒久的かつ不可逆な流れのなかで、日本人を安く雇おうとする安易な考えの行き詰まりが本質。現場レベルに目線を落とせば、派遣VS派遣の激化。「あの子の仕事は私より楽なのに、なんで時給も高くて、それでまた交通費まで出るの?」。ひとつの職場でひとつの派遣会社という会社ならともかく、ひとつの職場には複数の派遣会社から派遣社員を受けているケースも多い。正社員に続き、すでに派遣も選別ステージに突入している。