知識過信病

①お客さんの目線に立つための現場体験が必要な理由

それでも知識は、自分の力ではないのです。頭で覚えた記録や他の人の実績は、自分の立場でやってみて体感し、理解しなければ力を持たない。知識を知恵にするまでのその差は本当に大きいのですが、その距離を埋めていけるかどうか、実行できるかどうか。分かれ目は明確です。(羽生善治氏)

②現場を見に行ってきます、というコンサルタントが減っているのは観なくても判るという過信か?

入社3年目に希望して大手百貨店に出向。小売業のノウハウを学んでいた。プロジェクトが始まるとまず駅に行き、始発から終電まで構内に立って乗降客の動きや買い物の様子を観察した。統計数字ではなく、肌で感じるためだった。

③コンサルティングの現場でも実態把握が先

コンサルティングにおいて、原因にしても、解決策にしても、まず、その結論ありきではなく、①実態の把握、②大きな問題点の整理、③その解決の方向の模索、の順番でPJをドライブしていくことになるが、要は現場を観ずして、①ができるかってっていうこと。また、③に至った時、議題が政治問題化しそうな場合、全員が始めに議論の枠組みに関して同意する「原則」を打ち立てることである。