経験しただけで終わりではなく

  • 頭の中に形成される世界観の格差はどこから来るか?

どんなチャネルを通ってこようが、情報の格差。インターネットとか出版とか情報格差がなくなったというが、それはあくまで情報を供給するインフラが整ったというだけである。東京にいるからディズニーランドのことを「よく知っている」わけではない。情報を受ける側がその情報がどこにあるのかを知っている人を知っているか、自分が知っているか、その2つがなければ世界観格差は相当なものになる。

  • 昔の経験は聞くもの、しかし使うものではない

重要なのは「経験そのもの」ではなく、経験から抽出された知恵。なぜなら、未知の課題に取り組む時に最も付加価値が高まるから。試されるのは、「過去の経験」ではなく、過去の経験をそのまま適用することではなく、過去の経験から未知の課題に向けてどう知恵を使う。過去の経験などは未知の課題の前に限定すれば意味はないのである。

  • 黒字という言葉が意味を判らなくしている

貿易黒字が発生するのは、
その国がお金を使わないで、
貯めてばっかりいて、
代わりに外国に買ってもらっているから起こること
つまり、国内で消費しきれずに海外に(輸入以上に)輸出している
から起こる。
例えば、とある中国の企業は輸出して外国のお金(ドル)を手にしました。
でも、そのお金ドルは、中国に持ち帰って
従業員に給料として支払い、
中国で借りたお金を返すために使いたい。
そのため、手にした外国のお金ドルを中国の元に替えます。
元を買うわけ。
元を買う=元の需要がある。
元を買うということは、為替市場は元高の方向に動くということ。
というのは本来の動きのはずなのですが、
中国の場合、為替市場=管理市場になっている。
そのため、黒字が発生して元高になってもおかしくないのに
そうならないという特殊な状況が起こっている。

日本の場合、85年にあったプラザ合意という
円高にしましょうというG7の間で約束がなされ、
つまり、経済実態の反映ではなく、意図的な約束ごとで
為替が円高方向に変えられてしまった。(ちょっと受身に書きすぎか・・・)
そして、日本から輸出をしていた企業は
ドルから日本円へ替えたときに収入が一気に減って
円高不況というものに突入。
しかし、そこは日本企業、気合、いや実力でコスト削減に挑み
競争力をつけてバブルへ突入しましたとさ。
で、貿易黒字の本質的な意味合いは、良いか悪いかということではなく、「為替への影響」。