「ハンバーガーを待つ3分間の値段」(幻冬舎)

ハンバーガーを買うのに3分は並ばない、と思いつつ、題名に惹かれて手に取った。偶然の出会い。これはオンラインでは「まだ」経験できない。しかも、本の紙の香りがバニラ風味で素晴らしい。ちなみに私には新聞や本のインクや紙の匂いを嗅いで癒されるという行動癖がある。しかもこれは買ったその日しかできないことだ。この本は、インクの匂いだろうか、印刷会社に電話して聞いてみたい衝動にいつも駆られるが試したことはない。
何気ない日常でも自らの視点で、いかようにも気付くことはあることを教えてくれる本。箇条書きのノウハウ本ではなく、単なるエッセイだ。気付かないのは見ている対象が変化していないのではなく、自分の視点がワンパターンなだけなのだ。

・社会慣習は、形や重みのあるものを中心に作られている。
・反対側の風景を想像してみる

これらの視点は、人は技術を作っているつもりだろうが、技術が人を作っていると喝破したR・ファーソンの視点と似ている。

問題を認識すること、言葉にすると単純だが、眼をつけるための脳内視点は最も、いやすべてといっても過言でないほど重要な最初の一歩。Know Whatの世界が一杯の本。